サーベイ設計を成功させる6つの柱

サーベイ設計を成功させる6つの柱

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ある業界や市場を理解するためには、調査が欠かせません。業界誌、出版済みレポート、ウェブサイトなど、二次情報から調査データを集めることはできますが、これは基本的に公開されている情報の表面をなぞるにすぎません。二次調査は、一次調査を補完するものと考えてください。二次調査はそれ自体が目的ではなく、その上に何かを構築するための土台を形成するものとして使用します。

一次調査では、関心のある分野の専門家に直接インタビューするなどして、あなたの理解に深みとニュアンスを与えるような、きめ細かい知識を得ることができます。しかし、質問の内容によっては、専門家へのインタビューで市場に関することが明確になるとは限りません。顧客は何を求めているのか?現在の市場参入者は、あるトレンドがもたらす広範な影響をどのように判断しているのだろうか?業界関係者の多くは、この先どうなると考えているのだろうか?このような質問の回答を得るためには、サーベイを実施する必要があります。

データ収集の一環としてサーベイを実施することで、より豊かなインサイトを得ることができます。サーベイは、より大きいサンプルサイズが重要な意味を持つ場合に、大量のデータを得るための優れた方法となります。また、さまざまな業界を理解したり、より深いインサイトを獲得するためのツールとしても最適です。

以下の「サーベイ設計を成功させる6つの柱」によって、データから最大限のインサイトを引き出すことができます。

  1. 調査目的を明確に定義することが重要です。目的がサーベイ設計の道しるべになります。特定のソフトウェアについて顧客がどのように感じているかを理解したいのか?あるいは主要な購買基準を理解したいのか?自社の顧客が参入する可能性のある潜在的な市場について理解を深める手助けをしたいのか?サーベイで何を達成したいかを書き出し、その目標を指針にしましょう。
  2. サーベイの冒頭に強固なスクリーニングセクションを設けることが重要です。スクリーニングは、適格な回答者がサーベイに参加できるようにするための一連の質問で、通常、5~10問程度です。スクリーニングはファネル(漏斗)のようなもので、業界や地域に関する最も幅広い質問を一番上に置き、仕事の責任や調査トピックへの理解度に関するより詳細な質問を一番最後に置くと考えてください。回答者の時間に配慮し、サーベイ対象者でない場合はすぐに除外します。例えば、5,000人のフルタイム従業員の企業への興味深いものの、そのうちの一部の企業のみから回答を得たい場合は、サーベイの回答数にキャップを設けます。

  1. 質問を作成する際には、バイアスのかかった質問や誘導的な質問を排除することで、回答者に正直に答えてもらえるようにすることができます。
  2. 質問の流れは、回答者の体験として重要です。スクリーニングと同様に、質問は、全体的な予算や一般的な主要な購入基準など、より幅広いトピックから順にファネルのように構成する必要があります。その後に、ベンダー別の具体的な支出額や主要な購買基準など、より詳細な情報を含めます。1つのトピックを終えてから別のトピックに移ることで、回答者の関心を引き、混乱を最小限に抑えることができます。
  3. サーベイで複数のグループを調査する場合、パッシングは賢明な選択肢となります。例えば、ヘルスケア製品のデューデリジェンスを行っていて、ユーザーと非ユーザーの詳細な情報を知りたい場合、2つの異なる質問セットを使って、それぞれに別々のパッシングを作成することができます。スクリーニングは、誰がどのグループに属しているかを識別するのに役立ちます。スクリーニングの後、プログラミングロジックを用いて、回答者を適切な質問に誘導することができます。この様にすることで、回答者の関心をサーベイに向け続けさせることができます。また、すべての質問がグループ化されるため、分析が効率化されます。
  4. すべての質問は簡単に理解できる必要があります。回答者が何を聞かれているのか分からなくなると、データに影響が出る可能性があります。すべての質問がシンプルで、最小限の言葉を使うようにします。「次のうち、あなたが知っているブランドと、あなたが推薦するブランドを教えてください。」といったダブルバーレル質問はしてはいけません。「認識」と「推奨」は異なるトピックであり、同じ質問にまとめるべきではありません。回答者があるブランドを知っているからといって、必ずしもそのブランドを薦めるとは限らないからです。

サーベイの主な留意点

これらの6つの柱とともに、サーベイを作成する際に留意すべきポイントを以下にご紹介します。

  • サーベイにかかる時間はどのくらいですか?短ければ短いほど良く、20分以内が理想的です。サーベイが長すぎると、回答者が離脱したり、疲労を感じたりして、データの質が低下する可能性があります。
  • 自由回答形式の質問は、さらなる質的なインサイトを引き出すのに最適な方法で、サーベイの中で貴重な一部になります。これらの質問は、一人当たり2〜3問程度にとどめましょう。自由回答形式の質問が多すぎると、回答者が疲れてしまい、離脱率が高くなります。
  • サーベイはモバイルデバイスで行われることが多いので、マトリックスやグリッドを制限するなど、質問のフォーマットに気をつける必要があります。

サーベイの2つの指標

最後に、考慮すべき2つの指標があります。1つ目は、サーベイのスクリーニングセクションに該当する回答者の割合である「発生率」です。発生率は、サーベイの実現性に直接影響を与えることがあります。発生率を上げるためには、スクリーニング基準をより広く・多様化することも一つの方法です。その分追加された回答者に適格者となる機会を与えることは、発生率を高め、質問の幅を広げるために有用です。

2つ目の指標は「離脱率」です。サーベイを完了せずに離脱した、または、終了した参加者を調べます。離脱率が高い場合、プログラミングの問題、サーベイ設計の不備、自由回答形式の質問の多さ、長さなど、何らかの原因がある可能性があります。このような回答者は、サーベイに再参加しない可能性が非常に高くなります。

これらを意識することで、目的に適ったインサイトを獲得できるようなサーベイを設計することができます。

 

GLGのサーベイディレクターであるベス・サイモンは、B2BとB2Cの両分野で12年以上の定量調査の経験を持ち、コンジョイント、コンセプトテスト、ブランドヘルステスト、顧客満足度など、様々な調査手法の実施に携わってきました。

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